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安彦 兼次; 高木 清一*; 加藤 章一; 永江 勇二; 青砥 紀身; not registered
JNC TN9400 2000-059, 43 Pages, 2000/05
本研究では、現状技術で製作可能な高純度鉄および高純度鉄基合金の材料諸特性を把握し、先進的高速炉の構造材料および機能性材料への適用見通しを得ることを目的とする。そこで、まず10kg程度の高純度鉄及び高純度鉄基合金を超高真空対応のコールドクルーシブル溶解炉を用いて溶製した。次に高速炉の特徴である高温ナトリウム環境と高純度鉄および高純度鉄基合金との共存性、常温および高温における引張特性について検討した。また、高純度鉄基合金の高速炉構造材料に特化された性質の一つである高温クリープ特性を調べるために550におけるクリープ試験を行い、その特性を評価した。さらに、高純度鉄の基本的材料特性である熱膨張係数や比熱、電気比抵抗などを測定し、機械的特性等含めて高速炉構造材料への見通しを評価した。特性試験および評価より以下の結果が得られた。(1)超高真空対応のコールドクルーシブル溶解炉を用いて10kg程度の高純度鉄および高純度50%Cr-Fe合金を溶製することができた。(2)常温および高温における変形挙動を理解するために高純度50%Cr‐Fe合金の引張試験を行った。その結果、高純度50%Cr-Fe合金は高温においても高強度でかつ延性を有していることがわかった。(3)高純度50%Cr-Fe合金の物理的特性(熱膨張係数や比熱等)を測定した。高純度50%Cr-Fe合金の熱膨張係数はSUS304よりも小さく、高速炉構造材料として有望であることがわかった。(4)ナトリウム腐食試験の結果、普通純度鉄は重量減少を示したが、高純度鉄は重量増加を示した。また、普通純度鉄は粒界近傍に著しい腐食が生じていたが、高純度鉄は粒界にも腐食は生じていなかった。(5)高純度50%Cr-Fe合金の550でのクリープ試験を実施した。その結果、短時間側で高純度50%Cr-Fe合金のクリープ破断強さは改良9Cr-1Mo鋼よりも高強度であるが、長時間側では同程度の強度であった。一方、クリープ破断伸びおよび絞りは改良9Cr-1Mo鋼より若干低下した。
松尾 秀人
JAERI-M 91-090, 15 Pages, 1991/06
非晶質炭素及び原子炉用黒鉛材料を1128-1483Kで中性子照射した後2573Kまでの各温度で熱処理して寸法、密度、電気比抵抗、ヤング率、熱膨張率の変化を調べた。炭素材料は原子炉用黒鉛材料に比較して照射によってより大きくて、また異方的な寸法収縮挙動を示した。この寸法収縮量は、1773Kから2023Kまでの熱処理温度で減少したが、それ以上の温度では僅かに増加した。これに対して、照射した原子炉用黒鉛材料を熱処理した場合は、寸法、密度、熱膨張率は殆んど変化しなかったが、電気比抵抗やヤング率は熱処理温度が高くなるにしたがって次第に減少した。これらの実験事実から、非晶質炭素材料と原子炉用黒鉛材料の寸法変化挙動には著しい違いがあることがわかった。
松尾 秀人
炭素, 0(150), p.290 - 302, 1991/00
本論文は、原子炉用黒鉛材料および炭素材料、主として石油コークス系微粒等方性黒鉛材料IG-110と炭素材料ASR-ORBを中心にして、それらの照射および熱処理効果についてまとめた総合論文である。JMTR、JRR-2、HFRなどで550~1335Cで最高6.810n/m(E29fJ)まで照射した後、寸法、熱膨張率、熱伝導度、電気比抵抗、ヤング率などの測定結果、ならびに照射前後に熱処理してこれらの特性変化を調べたこれまでの報告を総合的にまとめ、照射効果と結晶性との関係や照射欠陥のモデルと特性変化との関係について考察した。
松尾 秀人; 湊 和生; 今井 久
JAERI-M 90-009, 24 Pages, 1990/02
高温工学試験研究炉(HTTR)の炉心用黒鉛材料IG-110の諸特性に対する高温照射効果は、JMTR、JRR-2およびHFR等でのキャプセル照射実験によってかなり明らかにされてきている。しかし、実際の炉心黒鉛ブロックでは温度や中性子照射量がブロックの位置によって異なり、発生した照射および熱応力が照射効果に影響することも考えられる。このため大型黒鉛ブロックの諸特性の照射効果を明らかにするための一つの方法として、OGL-1で照射した第4次~第7次黒鉛ブロックから試験片を採取し、熱膨張率、電気比抵抗、ヤング率等の特性変化を調べ、小型試験片の照射効果と比較した。熱膨張率の照射による変化傾向は小型試験片の照射効果と必ずしも一致しないがその照射による変化量は小さく、小型試験片の特性値の変動内であった。また、電気比抵抗やヤング率は小型試験片の場合と類似した変化傾向を示した。
松尾 秀人; 藤井 貴美夫; 今井 久
Journal of Nuclear Materials, 152, p.283 - 288, 1988/00
被引用回数:3 パーセンタイル:39.8(Materials Science, Multidisciplinary)照射前に水蒸気酸化した2種類の原子炉用黒鉛材料の寸法、体積、密度、熱伝導度、熱膨張係数、電気比抵抗、及びヤング率などに及ぼす中性子照射の影響について研究した。照射前に酸化した試料及び酸化しない試料を800~1020Cで最高6.610n/m(E29fJ)まで照射し、諸性質の照射による変化を調べた結果、各性質の照射による変化率は照射前に酸化した場合と酸化しない場合では同じであることがわかった。
松尾 秀人
Journal of Nuclear Materials, 138, p.222 - 226, 1986/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.87(Materials Science, Multidisciplinary)黒鉛材料IG-11に中性子を照射後、最高27%の重量減少を生じるまで450Cで空気酸化を行ない、熱伝導度、電気比抵抗、ヤング率に及ぼす空気酸化の影響について研究した。中性子照射により、空気酸化速度、電気比抵抗、ヤング率は増加し、熱伝導度は減少したが、その後の空気酸化によって電気比抵抗はさらに増加し、ヤング率や熱伝導度は減少した。これらの実験結果を解析した結果、中性子照射黒鉛の諸性質の空気酸化による変化傾向は非照射黒鉛の場合と同じであることが明らかになった。
松尾 秀人; 藤井 貴美夫; 今井 久; 黒沢 武
Journal of Nuclear Materials, 136, p.229 - 237, 1985/00
被引用回数:6 パーセンタイル:64.59(Materials Science, Multidisciplinary)原子炉級黒鉛材料IG-11およびH451を723°Kの空気中ならびに1123°Kの水蒸気雰囲気で酸化し、熱伝導度,熱膨張係数,電気比抵抗,ヤング率等の変化を調べた。酸化により熱伝導度,熱膨張係数,ヤング率は減少し、電気比抵抗は増加したが、それらの変化傾向は酸化条件や材料の種類によって異なった結果が得られた。さらに、酸化による熱衝撃抵抗の変化についても調べ、それらの結果について考察した。
松尾 秀人; 斎藤 保
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(3), p.225 - 232, 1985/00
被引用回数:3 パーセンタイル:47.04(Nuclear Science & Technology)実用炉で、220~400Cの温度領域で最高8.310n/cm(熱中性子)まで二酸化炭素雰囲気で中性子照射した原子炉級黒鉛材料の熱伝導度、電気比抵抗、および蓄積エネルギーを測定した。中性子照射により熱伝導度は減少し、電気比抵抗は増加したが、それらの変化量は照射温度が低い程大きいのが認められた。蓄積エネルギーは照射量の増加とともに増えたが、その増加割合は照射温度が低いほど大きかった。蓄積エネルギーと中性子照射による熱抵抗の変化との間に比例関係があるのが見い出されたが、その比例定数は従来報告されている値の約2倍であった。また、照射した黒鉛材料の熱伝導度と電気比抵抗との関係についても考察した。
松尾 秀人; 斎藤 保
High Temperatures-High Pressures, 16, p.695 - 705, 1984/00
VHTRの炉床部断熱材料として使用される炭素質材料の諸性質の中で熱伝導度や高温圧縮応力下における寸法安定性は最も重要な性質であり、電気比抵抗,ヤング率,結晶構造パラメーターとともにこれらの諸性質の熱処理による変化について研究した。試料を3273°Kまでの温度で1時間,或は1273°Kで最高約5000時間熱処理し、寸法,かさ密度,熱伝導度,電気比抵抗,ヤング率,結晶構造パラメーターに対する熱処理の影響を調べた。さらに1273Kで最高27.9MPaの圧縮応力下で600時間熱処理し、寸法やかさ密度の変化を測定した。これらの実験によりさらに性能の良い断熱材料へ改良するためのデータを取得した。また、熱伝導度,電気比抵抗,結晶構造パラメーター等の相互関係や、それらの熱処理による変化について調べ、考察した。
松尾 秀人; 斎藤 保
JAERI-M 83-203, 14 Pages, 1983/11
炭素質材料は多目的高温ガス実験炉の炉床部断熱材料の候補材料の1つである。炭素質材料を使用するに際しては、高温での寸法や熱伝導度の安定性は把握しておかなければならない重要な性質である。1100Cで焼成した炭素質材料について1000~1200Cで最高6350時間熱処理を行ない、寸法、熱伝導度、かさ密度、電気比抵抗などの変化を調べた。その結果、焼成温度以下でも熱処理時間の経過とともに寸法は収縮、熱伝導度やかさ密度は増加、電気比抵抗は減少することが明らかになった。これらの結果について考察するとともに、熱伝導度と結晶構造パラメーターの変化との関連について棲討した。
松尾 秀人; 斎藤 保; 佐々木 泰一
High Temperatures-High Pressures, 15, p.707 - 714, 1983/00
炭素質材料は高温ガス冷却炉(VHTR)の炉床部断熱材料の候補材料の1つであり、その圧縮応力下の寸法安定性は研究しなければならない重要な性質のうちの1つである。炭素質材料の圧縮応力下での寸法の経時変化を900C、1000C、1100Cおよび1200Cで0.3MPaの圧縮応力下で約600h、さらに1100Cおよび1200Cで予め熱処理した試料について1000Cで圧縮応力下で測定した。これらの寸法の経時変化に対して圧縮応力付加効果が認められ、これらの結果を高密度、Lc(002)、dおよび電気比抵抗の変化との関連を考察した。
斎藤 保; 松尾 秀人; 福田 保昌; 佐々木 泰一
JAERI-M 8857, 14 Pages, 1980/05
炉床部用炭素材料の加熱処理に伴なう結晶構造変化を調べるため3銘柄の炭素材料(SIG-B、EG-36B、C-140)を3040Cまでの種々の温度で熱処理しX線パラメーターを測定した。3銘柄とも同じような黒鉛化挙動を示す成分から主として構成されていることが明らかになったが、C-140材からは、この主成分の他に黒鉛化度が非常に高い成分も検出された。1000C以上の加熱処理に伴ない見かけの結晶子の大きさ(Lc)は増加し、この現象は網面間隔の収縮が始まらないような熱処理条件下でも認められた。Lcの増加は炭素網面の配列化の進行とC軸方向の格子ひずみの減少とによるが、SIG-B材では前者はLcが約200までの領域で完了する傾向を示した。Lcの増加に伴なってSIG-B材の寸法とヤング率は減少し、嵩密度は増加しており、これらの変化は特に、網面の配列化が進む領域で大きかった。一方、電気比抵抗は網面間隔の収縮が始まるとともに大きく減少した。
松尾 秀人; 斎藤 保; 福田 保昌; 佐々木 泰一; 長谷川 隆*
JAERI-M 8551, 15 Pages, 1979/11
多目的高温ガス実験炉の炉床部用炭素材料についてのデータを取得するため、国内で入手できる3社の大型炭素材料に対し熱伝導度および電気比抵抗を測定した。その結果、熱伝導度のさらに低い炭素材料を開発する必要があることがわかった。さらに、1000Cから3040Cまでの各温度で1時間熱処理した場合の熱伝導度と電気比抵抗の熱処理による変化を調べ、炭素材料製造における最終焼成温度選択に参考となるデータを得た。すなわち、熱伝導度は熱処理温度が1200Cまでは変化せず、それ以上の温度では温度とともに大きくなるが、電気比抵抗は1500C~2000Cで変化はみられなかった。また、熱処理によるローレンツ数の変化は、1500C以下、1500C~2500C、2500C以上の3つの領域に分けられ、これらの変化を黒鉛化のモデルに基づいて考察した。